本河内高部堰堤(ほんごうちこうぶえんてい)は、1891年(明治24年)に建設された、日本初の水道用ダムです。設計は吉村長策。高さは約18m、堤長は約127mのアースダムです。
日本の近代水道は、1887年(明治20年)に横浜の外国人居留地で給水されたのが始まりで、1889年の函館、1891年の長崎と続きます。いずれの都市も
日米和親条約、
日米修好通商条約で開港され、
外国人居留地があったところです。開港によって人口が増加し水不足に陥ったことや、外国からもたらされるコレラや天然痘などの伝染病の大流行等が、近代水道を建設するきっかけの1つになったようです。なお、横浜と函館の水道は河川からの取水で、上水道用ダムは長崎が初めてでした。